イクメンな彼氏
悠斗さんの手がパジャマのボタンにかかって、私は思わず身を固くした。

「電気……消して下さい」

小さな声でお願いすると彼が枕の横のリモコンを操作して電灯が消える。

寝室には窓が二つあり、カーテンが閉まっているものの都会の夜は明るすぎて光が差し込んでくる。

ぼんやりと見える彼の顔に少し安心しながら目を閉じる。唇を重ねたまま彼の指が器用にボタンに外していく。

彼の手が素肌に触れひんやりとした感触が走る。身をよじって後ろを向いた私を抱き寄せ、露になった背中に彼が唇を当てた。

それが合図かのように、背中に恐怖心がじわりじわりと広がっていった。

……怖い……。

一瞬頭に浮かんだ感情は消えることなく増幅していく。

どうして……悠斗さんなのに……怖い……。

今すぐ彼を押し退けて逃げ出したい思いに駆られる。
でもそんなことはできるはずがない。

どうしよう……。

「比奈? 震えてるの……?」
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