イクメンな彼氏
「デートなんて……」

「わかってる。何度も誘われたから仕方なくってとこだろ。

あいつの手は振り払おうとしたのに俺の手は離さなかったからちょっと安心した、あの時」

安心したの?

まさか中津さんもちょっと嫉妬してくれてたりして……なんて、そんなわけないよね。

「次に会えたら告白しようって決めてたんだ。クリスマスイブは比奈とって決めてたから、願掛けのつもりで予約した。

俺には比奈だけだよ」

中津さんは私に対して、胸焼けしそうなぐらいひたすらに甘い。

こんな台詞は恋愛映画でしか聞いたことがなくて、まさか自分が言われる日がくるとは思わなかった。

今日この幸せを絶対に忘れない……と心に決めて「クリスマスイブ、楽しみにしています」と微笑んだ。
< 75 / 232 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop