恋愛温度差
―旺志side-

 賭け、だった。
 あかりが、俺のほうに残ってくれるのか。オーナーの元にいくのか。

 早い段階で行動に移し過ぎたと、後悔する気持ちがあったのは否めない。
 もっと、あかりの心をこちらに引き付けてから……のはずだった。

 俺よりもオーナーへの気持ちが強くあるだろう段階で、どうして行動に出てしまったのか。
 自分でもよくわからない。

 まだ完全に、あかりの気持ちをこちら側に引き寄せたとは思えない。
 あの場で、あの状況で……。ああいう結果になるのは、妥当な流れだろう。

 オーナーが俺らと同じ外にいたら……、結果は俺が一人取り残されてた。
 オーナーが無理やりあかりを連れて、車に乗せて食事にでも行っていたはず。
 もしかしたら、それ以上のことも。

 大人のデートと言わんばかりの豪華な食事に、きれいな夜景を見せて付けて。
 俺との差をつきつけていたはずだろう。

 オーナーが室内にいて、俺らが外。
「あたたかい飲み物」で誘っても、あかりはそう簡単には動けない。

 殴られた俺を残して、好きな男の元へと行くような女じゃない。

 俺らがいた場所のおかげで、俺は救われた。
 このチャンス、手放してなるものか。

 絶対に、あかりを俺に振り向かせなきゃ。
 オーナーへの気持ちをすっかり忘れて、俺だけを見てくれるように……。

        -旺志side-終わり
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