route1119


「すまねえな、このアホが当てちまったみてーで」
 後ろから申し訳なさそうに黒髪に黒服の男が話す。あれか、幼馴染とかいうやつか、世の中クソだな。


「大丈夫ですよ」
 手から離れていた旅行鞄を手に取り、再び学校への道を歩く。後ろから待てという甲高い声が聞こえるが無視する。壁を殴りたくなる奴らとは関わりたくない。そう思って歩いた。というより逃げた。走った。


 ものすごい勢いで追いかけてくるのだ。こちとら貧弱な体な上に運動不足のガリガリ君なのに。加減を知らないのだろうか。怖い。 

 あっという間に追いつかれた。
「ねぇねぇ、これも何かのえんだろうから、一緒に学校行こうよ」



 既に学校なので拒否しました。






 騒がしい。先ほど銀髪の...守間 銀騎といっただろうか。その...身長がおそらく190はあろう女性は注意していったのだが。まあ騒がしいと。どう見たってアウトロー教師だと思うぞ。絶対切れると怖い。っていうかな、体罰OKの学校なんだぞ、ここ。

「やっほーまたあったね!!」
「そうみたいだな」

 まあ、きれいに立っていたからわかると思うが、同じクラスとなった。ボクの年齢は13だが、多分見た目からしてボクより完全に年上だ。頭が痛い。もちろん後ろの黒服もな。

「ねー名前なんていうの?」
「...来災 辺 偉事。ベイズだ。」
「来災...っていうことは、来族かぁー!!わー、本当に髪の色オレンジなんだ ねー」

 子供かよ、ボクより年上なのになんだこれ。

「そんなに珍しいのか」
「そうだね。うん。あたしは桜花 雨!!アイってよんでねー。で、こっちは、
 羽無 京馬だよ。」


 なんだ、二人共血族の人間か。植物人間と鳥男。

「二人共随分仲がいいんだな」



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