私に恋をしてください!
俺にとって葉月のいる営業局の男性全てが敵に思える。

『会社が違うと大変だな。でもいいんじゃない?違う環境で仕事をして、お互いライバルのように刺激し合えば。業界は一緒なんだしさ』

その後は、子供達も加わって、一緒に芙美さんの手料理ランチを頂いた。

『私、負けた』

突然都貴が呟いた。

「え、何が?」

反応したのは俺。

『アハハハ。都貴、ソラくんのことが好きだったもんね』

芙美さんが都貴をからかう。

「負けたって、何に負けたんだよ」

生まれたころから都貴を知る俺は、そんな一回り違いの姪っ子はそれなりに可愛い妹のようだ。

『だって、葉月ちゃん、私より可愛いもん』
『わ、私?』

葉月は常に自己評価の低い人間だから、小学生とはいえ都貴にはっきりそう言われると、何を返していいか分からないんだろうな。

「だろ?」
『結婚するの?』
「え?」

子供は言うことが正直だ。
思ったことはすぐ口にする。

「まぁ、付き合い始めてまだ日が浅いから、まだしばらく恋人な時間を過ごしたいんだ」
『でもお前、昔から結婚願望が強かったよな』
「そんな事、葉月の前で言わないでくれる?」
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