私に恋をしてください!
子供達だけじゃない。
兄貴も思ったことを口にする。
まぁ、俺が弟だからだろうけど。

『でもさ、話を聞く限りはお前の一目惚れにしか思えないよね。葉月ちゃんに火傷を負わせたのもわざとだったりして』

馴れ初めを聞かれて答えたら、兄貴の感想がこんな感じ。
火傷はあくまで事故だ。
故意だということは絶対ない。

「偶然だよ、葉月の腕にコーヒーかけてしまったのは」
『それなら運命の赤い糸かもねぇ。それに葉月ちゃんって、8月生まれ?』
『はい、そうです』

葉月から名前の由来は聞いたことなかったけど、多分そうだろうなとは思っていた。

『葉月ちゃんの"月"は"空"に浮かぶものだから、これも何かの縁でしょ』
『何だよ、そのこじつけ感』
『でも凪沙(ナギサ)ちゃんとあなたは海繋がりでしょ?ソラくんだけきょうだいで唯一縁のない名前なのが、彼女の名前で繋がったのなら、こんな素敵な話はないじゃない』

"凪沙ちゃんって?"と葉月に聞かれ"姉貴"と答える俺。

『で、もうすぐクリスマスでしょ?どうするのよ、おふたりさんは』

芙美さんが聞く。

「クリスマス当日は普通の平日だから、その前の連休に一緒に過ごそうと思っていて」
『ちゃんと葉月ちゃんの親には許可取っておけよ』
「お母さんには言ってあるよ」

兄貴は自分の経験上、石橋を叩いて渡らないと苦労すると思っているんだろうな。
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