私に恋をしてください!
「さて、葉月へのクリスマスプレゼント」

そう言って帰宅早々俺は葉月にひとつの箱を差し出した。

包装紙を剥がして中を開ける葉月・・・

『これって、なかなか手に入らないんだよ。どうやって?』
「陸が仕事を通じて知り合ったイラストレーターがいてね、その人を通じて直接メーカーから手に入れたんだよ」

俺が贈ったのは、マンガ家の間で描きやすいと評判でなかなか手に入らないペンだった。
しかも替えのカートリッジ3ケースつき。

『やったぁ。ありがとうソラぁ』

葉月の喜ぶ顔が眩しかったけど、彼女はすぐに冷静になった。

『私もあげなくちゃ』

と、出してきたのは、一流ブランドのボールペン。

『会社のデスクで使って欲しくて』

"Sora.Y"とネーム入りだ。

『せっかく綺麗な名前なんだもん。使わないでどうする?』
「ありがとう。2人ともプレゼントはペンだったね」
『どこまで気が合うのかな?』

と、2人で笑い合った。
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