私に恋をしてください!
予約時に頼んでいたコース料理をいただく。
今日はバイクなのでアルコールはなし。

『初めてまともなディナーデートをソラと出来ていると思ったのにね』
「ごめん。眺望のいいところがいいと思ったんだけど、こんなことになるとは思わなかったよ」
『でもいいじゃない?いい思い出だよ』

そう言って葉月は微笑んだ。

『それにきっとこの後は・・・ここにそのままお泊りだよ、あの2人』
「どうして分かるの?」
『ふたりとも割と薄着でしょ?だから多分車で来ていると思うけど、お酒飲んでいるみたいだから』
「お前って割と鋭いな」

外見も声も幼いのに、やっていることは大人なのは分かっているつもりだけど、改めて鋭い指摘をする葉月を見ていると、そのギャップに全く飽きが来ない。

これからも、葉月といると楽しいんだろうな。

「クリスマスプレゼント、用意したんだけどさ。ここだと桐生さんから丸見えだから、アパート帰ってからでもいい?」
『うん。私も用意しているけど、同じく帰ってから渡すね』

桐生さんと高松がテーブルから去ったのを確認して、俺達もバイクで帰宅した。
途中でスーパーで明日の食材を購入したいとという葉月に付き合って。
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