私に恋をしてください!
「俺はもう少しだけ、葉月とラブラブカップルの期間を過ごしたいから、もうちょっと待ってて」
『うん。もちろんだよ』
「でも、その恋人期間も、ずっと葉月とこうして肌を合わせ続けて、ずっと愛し合うことを、俺は誓う」
『うん。ありがとう』

連日の交わり。
でも毎度、まるで初めて葉月を抱くような感覚に陥る。
毎回、ドキドキする。

最早、葉月を感じるだけでは足りず、言葉にしないと気が済まない。

「愛してる・・・」
『大好き・・・』

翌日も、夕方までアパートでまったり過ごし、帰りはバイクで送った。

『どうして最初からバイクに私を乗せてくれなかったの?』
「調子が悪くて点検に出していたんだけど、部品を取り寄せるのに手こずったらしくて、納品まで2ヶ月近くかかっちゃったんだ」
『私、もっとソラの後ろに乗って引っ付きたい』

そういう葉月が可愛くて、家の前で思わずキスをした。
葉月の両親に見られても別にいいや、と思いつつ。

家に帰ると、携帯のランプが光っているのに気がついた。
・・・葉月からだった。

―"お父さんとお母さんが同じ部屋で寝ているよ。進歩したよ、あの2人"―

もう、大丈夫かも知れないな。
きっと、これからはお母さんも専務に幸せにしてもらえるだろう。

俺は、葉月からこの2泊3日で幸せは貰ったけど、1人で寝る夜がふと寂しく思い、より一層、白くまを強く抱きしめて眠る夜だった。
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