大好き以上になった場合
芽衣の家は相変わらず綺麗に片付いており、アクセントとして玄関先には季節の花が花瓶に刺さっている。
芽衣の部屋は入って左奥。内鍵だから中から解除しなくては開けられないようになっている。
「あら、奏くん久しぶりね。」
「あ、どうも。」
キッチンの奥から出てきたのは、芽衣の母親。
芽衣によく似た優しい笑顔で俺に挨拶をしてくる。
「芽衣に会いに来たんでしょ?ちょっとまってね。」
そう言って、おばさんは芽衣の部屋の扉をノックした。
トントントン。
おばさんは芽衣に向かっていつもどおりの口調で話しかける。
「芽衣、奏くん来たわよ!」
「………。」
「聴いてるの?芽衣!!」
おばさんが呼んでも返事がなかった。
「おばさん、俺が呼んでみますので大丈夫です。」
「ごめんなさい、なんだかあの子、3ヶ月前くらいから様子がおかしくて…。」
「様子がおかしい?」
「えぇ、突然朝帰りしたり、私に向かって怒鳴ってきたり、ひどい時は部屋で泣いたり、高笑いしたり、とにかく様子がおかしいのよ。」
先輩との事件がきっかけなのだろうか?
「奏ちゃん、なにか解ったらおばさんにも教えて。」
「分かりました。」