大好き以上になった場合


「ほら、麻衣。戻るわよ。」

「えー。」


芽衣のおばさんは、麻衣ちゃんを引き連れてリビングに戻った。

あの様子からすると、本気で芽衣の事を心配しているようにしか見えない。虐待なんて考えられなかった。

とりあえず、俺は芽衣に会わなくてはならない用事があるから、もういちど芽衣の部屋の扉をノックした。


「芽衣、俺だ。バイト終わったから来た。」

「奏ちゃん!!」


先程まで固く閉ざされていた扉がいとも簡単に解除された。

奥からガチャという音がなり、俺は一言「入るぞ。」と告げてから入った。




部屋に踏み入れると、以前見たピンクを基調とした部屋ではなく、黒と赤を基調とした部屋になっていた。

壁にはリストカットした写真と、俺の写真。机の上にはカッターや鋏が大量に置いてあった。

これはなんだ…。衝撃的な光景に唖然とした。


「奏ちゃん、私いい子で待ってたの。いい子いい子して?」


血まみれの両腕をブンブン振り回しながら、嬉しそうに話す。



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