眼鏡の下のキミ
「笹田ー!終わりにして良いぞー」



2階から先生の声が聞こえた。



え、終わり?



寝ている人に夢中になっていて時間が過ぎている事に気づかなかった。



今日は夕御飯の手伝いをしなければいけないので、急いで倉庫に軍手とスコップをもどし、小走りで駅に行った。



無事電車に乗り込むと中は人があまりいなかった。



ほとんどの学校は早く終わるしね。




部活、会社からの帰宅の人はもう少し遅いので今はとても中途半端な時間だ。



近くの席に座り、ボーッとさっき昼寝をしていた人の事を考える。



凄く綺麗な顔してたな………



って!何であの人の事ばかり考えてるんだろ!?



えーっと、今日読んだ小説の事を考えよう。



無理矢理違う事を考えようとしたけど、頭の何処かでふとした時にあの人の顔が浮かんだ。



ただ、カッコよかったから頭に残っただけ。



………だよね?
< 13 / 24 >

この作品をシェア

pagetop