甘い時 〜囚われた心〜
頬をつたい、涙が落ちた。

桜華の残虐な部分に、その泣き顔が火をつける。

「いやぁ!」

小さな体を抱き抱え、さっきまで雛子が眠っていたベッドに投げた。

「きゃっ!」

体がバウンドする。

ベッドの足元に立っている桜華に怯えて、無意識の内に、ベッドの上部に逃げてしまう。

雛子の背が壁に着く頃、桜華は来ていたシャツを脱ぎ、雛子に向かってきた。

「やっ…来ないで…」

体が震えて、力が出ない。
体が動かない。


「いやぁぁ!」


細く白い手首を壁に押しつける。

片方の手が抵抗するが、それもすぐに押し付けられ、頭の上で重ねられ、桜華の左手一本で、簡単に拘束されていた。

恐怖で涙が溢れてくる。

「やめ…てぇ…」

「無理だ…泣くだけ、抵抗するだけ…お前の泣き顔が、声が…俺を疼かせる!」

一瞬、目の合った桜華の瞳が優しくなるのを見た気がした…

そっと、頬をつたった涙を唇で拭った。

(なんで…優しく…)

しかし、次に目が合った時は、ギラリとした欲望に燃えた瞳が、雛子を見ていた。

「抵抗するだけ、無駄だ…」


「いやぁぁ!」


桜華の逞しい体が、雛子を組伏せていく…
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