甘い時 〜囚われた心〜
鈴音に手を引かれ、教室に帰る。

教室に入ると、窓辺の机に肘を付き、外を見ていた桜華が、ユックリと雛子達を見た。

その途端、桜華の目付きが変わる。

眉間にシワが入っている。

(怒ってる…?…怖…い…)

無意識に一歩、足が後ろに下がってしまう。

しかし、鈴音と繋いだ手が邪魔で、それ以上下がれない。

ガタッという音がしたと思うと、桜華が、立ち上がり、向かってくる。

固まった雛子と無表情の鈴音の前に立ち止まった。

「お前…何やってんだ」

低い声が響く。

「あらっ、ただ友達になっただけよ」

不適に笑う鈴音の手を、雛子から引き離すと、そのまま雛子を連れて、教室を出ていく。
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