甘い時 〜囚われた心〜
グッタリと桜華にもたれ、意識を無くしている雛子を抱き上げると扉を開け、階段を降りていく。

ふと階段の下に人影を見つけ、足を止めた。

その人影は、ユックリと立ち上がると、振り返った。

「尚人か」

なんだ。と階段を降りていく。

「一時間以上、私はここにいますよ」

静かに、嫌みたっぷりに桜華に言う。

「いくら何でも、鍵もかからないような、誰でも来れる場所で、盛らないで下さい」

事務的に淡々と言う尚人に笑えてくる。

「くっくっくっ…あぁ、分かった」

笑う桜華を軽く睨む。

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