甘い時 〜囚われた心〜
ソッと雛子の顔の横に、桜華の両腕で、逃げ道を塞がれる。

「あの…」

「なんで、嬉しかったの?」

今までにないほどに、甘く優しく低い声が響く。

その顔が、すごく色っぽくて、雛子は赤くなり下を向いた。

初めて男の人を、色っぽいと思った。

「言えよ…」

心臓が壊れそうなくらいに、ドクドクと脈打つ。

「私……」

「ん?」

甘い声が耳元をくすぐった。

桜華の唇が、雛子の耳元に近い。

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