無声な私。無表情の君。
荷物を持って立ち去る康介。
その背中を呆然と見る私。
距離が段々と離れていく。
まるで私たちの気持ちみたいね。
追いかけたいけど足が動かない。

人間って不思議だね。
恋人にまるには時間がかかるのに別れる時はほんの一瞬。
あっという間だった。
少し前までコーヒーの話してたんだよ?
それすらも置いて帰ってさ。

きっとあのネックレスも捨てちゃうんだろうな。安物だったし。
もしてかして、あの値段は私たちの愛の値段?
はは、安物だね。

私は遊びに付き合わされてたのかな?
恋愛ごっこ。
康介はきっと私に飽きたんだよね。
所詮、私は1つの玩具。
あ、使い捨てね。楽しかったのかな?私なんかで。

思えば、私もプライバシー無かったよね。
聞かれたくないことドンドン追求してさ……。
でもね、本当に力になりたかったんだよ?
伝えても信じてもらえないよね。
それぐらい最低な事した。
後悔しても遅い。
私は大概何をしても遅い。
今日だってそう。
気づいた時には康介は離れていった。

< 100 / 150 >

この作品をシェア

pagetop