無声な私。無表情の君。
「この前、怪我の手当てしてくれてありがとな」

今更改まってどうしたの。
確かに、あの時はビックリしたけど…。

【ぜんぜんへーき。康介こそ痛かったでしょ?どしたの?あれ】

聞いてみた。
あんな怪我、バスケでするはずないから。
しかも、その時ぐらいから段々変な感じがしてきたし。
今日は違ったけど。
いつも一緒にいれば少しの変化ぐらいお見通しなのに。

「少し、な…。
でも、愛には関係ないから話さない」

は、何それ。
余計心配するじゃんか。
無駄に腹が立つ。

【関係ないって、バスケ関連であんなケガ絶対しないし、最近康介可笑しくなる時多いし、どしたの?】

「愛には関係ないって言ってるだろ」

何で?何で話してくれないの?

【だって康介の彼女でしょ?
少しぐらいは力になりたいから】

「いい加減にしろ。聞こえてなかったのか?」

この目は、出会って当時に見せた瞳。
真っ黒で純粋な、でもどこかがあの日と違う。
本気の目だ。

嫌だ。

「この際言ってやるがな」

やめて。

「俺はお前の事」

お願い。

「全く好きじゃないから」

あぁ……

「俺たち別れよう」

時間が止まったように感じた。

「サヨナラ」

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