無声な私。無表情の君。
古田愛。聞いた事がない名だった。でも、一瞬で覚えた。何たって初恋の相手の名だからな。忘れる方が可笑しい。

「それ、拾ったの?」

「あぁ…」

「じゃあ、靴箱にでも入れとけば?」

「そうだな」

本当は手渡ししたくてたまらなかったが、我慢した。こんなにも下心満載の俺を誰か、氷水でもかけてくれ。

「昼休み、靴箱探すの手伝ってくれ」

「あいよー」

こんな話をしている間に休み時間はあっという間に過ぎた。

そして昼休みの給食前。岡崎と一緒に生徒玄関へ行った。
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