【続】ママのあたしが恋をした。
他のアーティストも全グループ歌い終えて、撮影も終わった。






「Kanareちゃん、Violentlyの曲すごくよかったよ。」






平田さんが声をかけてくれた。







でも…なんであたしだけ?






「あれ、Kanareちゃんが作った曲だよね。凄くここに響いたよ。」






そう言って手を胸に当てる平田さん。







「あたし…平田さんのような曲を書けるようになりたいんです。」







「俺のことは尚って呼んで。それに、Kanareちゃんが俺と同じような詞を書く日なんて来ないと思うよ?」







え?






あたしが尚さんみたいな詞を書くことは不可能って……






「あたし、尚さんみたいな詞を書きたいんです。尚さんに何を言われてもあたしは追い続けます。」







そう言い切って、尚さんの元を去った。







「…本当の意味をわかってないよ。Kanareちゃんは……」







なんて呟いてることをあたしは知らないままだった。




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