「お前は俺のモノ」【完結】
楽しい。
最高だ。
私はやっぱり歌が好きだ。
数曲なんてあっという間だった。
演奏が終わり、ステージ裏に戻る私達。
歌い切って、放心してる私の元に最初にやって来たのは葵兄だ。
「さいっこう!」
そう言った後ぎゅっと抱きしめられて、目をパチパチとさせる。
「今日の多恵、めっちゃよかった!よかった!!」
「葵兄っ?」
「おうおう、俺にも多恵ちゃん抱かせろ」
そう言いながら雅人さんも私に抱き着く。
「んじゃ、俺もっと」
もう私を抱き締めるスペースなんてないけど、章吾さんまで腕を回す。
男三人に抱き締められて、少しパニックの私。