「お前は俺のモノ」【完結】
わかってんのに。
私じゃ釣り合わないってわかってんのに。
何で、放っておいてくれないんだろう。
こうやって、傷付きたくないから。
だから、キラキラしてる人達には近付かない様にしてたのに。
自分の劣等感が、剥き出しにされて、晒し者になってる気分だ。
「え。ちょっと!多恵!?」
どのぐらいそこで立ってたのかはわからない。
だけど、足がどうしても動かなかった。
そんな私の肩を掴んだのは、陽子だった。
「どうしたの!?連絡もないし。てか、それ」
ハッとして、私は咄嗟に首元を隠す。