「お前は俺のモノ」【完結】
新しい携帯。
そこにあるのは彼の名前と番号、アドレスのみ。
全てがリセットされて。
私の人生は、きっとまたここからスタートするんだ。
ソファに体育座りして携帯をじっと見ている私に、彼は洋服を着替えながら声をかけてくる。
「あー、女なら携帯登録してもいいから」
「男は?」
「ダメに決まってるだろ?
何で?俺以外に必要?」
「……」
葵兄もダメなのかな。
幼馴染で、大事なのに。
「ねえ」
「ん?」
カチャカチャと腕時計をつけかえている彼。
私を見ずに返事をする彼に続けた。
「バイトとかしたらダメ?」
その言葉に彼がぴたりと止まる。
え。何かまずい事言った?