離してなんかやるかよ。

「柚來…。俺も好きだ―…」

お前が好きだ。


離したくねぇ…。


柚來には傍にいてほしい…。


ステージ裏、松本や他の生徒がいる中俺はお姫様だっこしたまま柚來の唇に触れた。




柚來の手には紙袋が握ってあって何かはわかんねぇけど柚來からはやっぱ生クリームの香りがした―…












数時間前。





『体育館来いよ』


体育館ねぇ…。


告白大会だろ…?


人の告白する場見て楽しいかよ。


なんて思う半面松本が胡桃に改めて告白するんだし友達として行ってやろうかなぁ…とも思う。



今俺は文化祭のクラスの出し物のコスプレ喫茶で接客業をしている。


王子様のコスプレで茶髪のウィッグを被って。


接客業は午前だけだし午後から告白大会は始まるし行けねぇことはないんだけれど…。



「神崎くん!」



その時、近くから名前を呼ばれて思いっきり誰かに抱きつかれた。



先輩ー…


バイト先のハーフの先輩、三倉アメリア。




「…わ!超美人じゃん!」



周囲の人が先輩をキレイと言ってる。



確かに先輩はモデル並にキレイ。



「神崎くん来たよ。髪色違ったけど神崎くんはChocolateの香りがするからすぐにわかる」



チョコレートの発音が完全に英語だな。



「じゃあオムライスくださいっ!ふわふわ加減がどんなのか気になるっ」



オムライス…。

オムライスは和製の洋食らしく


英語の発音には聞こえなかった。


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