離してなんかやるかよ。

柚來に先に入られ今朝、着替えてんの偶然見て怒鳴られた俺は柚來のあとで着替えようとする。


────…にしても遅い。



全然出てこねぇ…。



まさか俺の熱がうつって倒れたんじゃ…



────ガラッ



「…っ!別にスリムじゃなくて入らなくて長引いてるわけじゃないもん」



あ、倒れてなかった。



よかった…


俺の考え過ぎで済んでよかった。



…というかその反応笑えるんだけど。



安堵感と柚來のリアクションで笑いが溢れる。



「…あのさ。チャックが後ろにあるんだけど途中まで自分で閉めれたんだけど…」



「なに?」



柚來が恥ずかそうに俯いてる。


言いたいことは把握してるよ。




「だから後ろのチャックを閉めてくださいっ!手が届かないの!」




「…お前腕短いからね」



「え…短くないもんっ」


「暴れんなよ。じっとしてろ」



動く柚來の後ろのチャックに触れる。


あ…これ半分背中出るタイプ…



「できた。俺着替えるからでてくれる?」


すげぇ可愛くて見てらんねぇんだよ。


「え…は、はいっ」



だからなんで敬語なんだよ…。



そして俺は服に着替え始める。


「え、ちょっ…」


「なに?見たくないならさっさと出て」


「わかりましたぁ…」



そして服に着替え終りカーテンを開けると柚來がメイクしてもらっていた。



時は過ぎ去りメイクも終わり(俺はメイクは遠慮したけど)会場に出た。



会場では色んな外国人が話したり踊ったりしている。



「俺場違い…「大丈夫!?」


いやだから俺アウェー感ない?


大丈夫じゃないよ。


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