離してなんかやるかよ。


「…酸欠…」


少し空いた唇と唇の隙間から


こいつは何かを言った。



んで、すげぇ苦しそう。



やべぇ!


ちょやり過ぎた


「わりぃ」



俺はこいつから唇を離した。



まじでわりぃ



「別にいいよ!謝らなくてだ、大丈夫だよ…!よし。そ、掃除しましょう」



こいつは乱れた息を整えながら


早口で言った。


噛みまくりだけど?



多分逃げるように、掃除って言ったんだよな。


もう俺と関わりたくないんだよな。

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