青空と天気
ゴクッ
誰かがつばを飲み込む音が聞こえた。
部屋に緊張が走る。
「空ってさ……何を隠してるの?あたし達に、だけじゃなくて。みんなに隠してること」
氷哉くんが続けて
「今日倒れた理由とかさ。普段から体育をサボるのと今日倒れたのは関係あるのか、とか。」
さっきふざけたことを言った時雨が続ける。
「やけに雪斗と風斗と仲がいい理由、とか。変な時期の転校とか。もう、知らないことが多すぎて何から聞けばいいのか分からないんだよ!」
そうだよね。
私は何も教えてない。
「みんなそう言うけどさ。私だってみんなのこと知らない。自分達だけが何も知らない。そんな訳ないじゃん。」
みんなは黙って聞く。
「私達はまだ出会ってそんな経ってないし、そんなに踏み込めるほど仲良くなった?私はそうは思ってないし、たとえ仲良くなったとしても絶対に言いたくないことがあるわけ。」
「そもそも、私は学校で誰とも関わる気なんかなかった。」
みんなの顔が歪む。