冷徹執事様はCEO!?
「epicはDSPサービスでRTB広告を提供する会社ですよ。ご存知ないですか?」

私は頭にハテナマークが浮かぶ。

女は私の質問をスルーして田中に話し掛ける。

「私、日経サファイヤで経済部門を担当しております新田と申します。以前、田中社長に今後日本におけるRTB市場のお話を伺って記事を書かせていただきました」

新田と名乗る女性記者はマスカラのタップリついた睫毛をパチパチさせる。

「田中くんはepicの代表だったのか。どうりで見た事があるはずだ」

郁男おじさんは驚いて目を見張っている。

「でも広報は藤原副社長が担当されているので殆ど田中代表はメディアに露出はされてないですよ」

新田が何故か得意気に説明している。

「だから、このようなオフィシャルな場に姿を現すとはかなり珍しいですね」

「まあ、色々事情がありまして」

田中は新田の話しを曖昧に受け流す。

「どうゆうこと?」

私は訝しげな視線を田中に向ける。
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