冷徹執事様はCEO!?
「田中さんがママに連絡してくれたのね。それもありがとう」

「燁子さまは全然大丈夫ではないとお見受けしましたので」

「今見た事は内緒にしてね」私はバツの悪さに頬を赤く染める。

「畏まりました」田中さんは目元を和らげ、クスリと微笑んだ。

悔しいけどその笑顔は非常に魅力的。

「燁子様、食事の用意が出来てますので、ベッドに置かれたお召し物を着られたらダイニングへお越しください」

「…ああ…はい」

田中は一礼すると部屋から出て行った。

さてと、着替えようかな。

振り返ってベッドの上に視線を向けると、ド派手な紫色のランジェリーが出しっ放しになっていた。

田中さんはヤッパリちょっとムカつく。
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