冷徹執事様はCEO!?
着替えを済ませて、ダイニングテーブルに着席すると漆器が運ばれてくる。

蓋をあけると、醤油ベースのおすましに紅白の丸餅と花形に切られたニンジンが浮かんでいた。

「わあ、キレイ」思わず私は目を輝かせる。

「関東風のお雑煮にしてみましたぁ」語尾にハートマークを付きそうな可愛らしい言い方だ。

「ありがと、ユウキ」

ユウキは田中無き後、葛城家の使用人として匠ちゃんがどこからともなく連れて来た。

茶色くフンワリとした長め髪に、鳶色の瞳が美しい優男だ。

背がスラリと高く、モデルのような容姿に初めて会った時は思わず目を奪われたものだ。

美貌だけなら田中に引けを取らない、いや、それ以上かもしれない。

ま、ゲイだけどな。

私を男と二人で家に置くのは匠ちゃんとしても不安だったようだ。

かと言って、この広い家を管理していくのに男手は必須だ。

そして考えた上での打開案がユウキだったようだ。さすが匠ちゃん、不可能を可能にする男。


アクの強さも田中の上を行く。

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