冷徹執事様はCEO!?
「その台詞、10年待った」

ボソリと呟くと、田中は短いキスをする。

「側にいて欲しいなら受け入れて。…真昼間だけど」

私は思わず笑ってしまう。

「大丈夫。もう、すっかりその気だから」

私は田中の首に手を回して引き寄せると自ら唇を重ねた。

唇の感触を味わうように何度もキスをする。

歯列の間からするりと舌を割り入れ、柔らかな田中の舌に触れた時に、背筋がゾクリとした。

田中も舌を絡め返して応じてくる。徐々に私の口内は田中の舌に侵されていく。

2人はキスという行為に夢中になる。合間に互いの熱い息が漏れた。

いつの間にか私はソファーの背もたれに押し倒され、田中が覆いかぶさるようにしてキスをしていた。

キスだけでこんなに興奮した事はない。この先の展開を思うと、ゾクゾクした。

田中は探り探り胸に手を伸ばして来る。

拒絶されないと解ると、大きな手でやんわりと胸を撫でてきた。

「…ん」

その手つきが徐々に激しくなってきて、私は身を捩らせる。

その時、ガツンと何かが脚にぶつかった。

「…あ」

一瞬2人は身を起こす。

私の足が田中の愛用しているMacを蹴飛ばしたようだ。

165cmの私と180cmはあるであろう田中が狭いソファーでもつれ合っていたら、当然こうなる。

「ご、ごめん…」私は咄嗟に謝った。

「お仕置きだな、お嬢様」

田中は上から、私を見下ろす。

そのまま、私はベッドルームへと強制連行された。
< 240 / 277 >

この作品をシェア

pagetop