鳥籠の姫
その鳥は怪我をしているのか、片方の羽を頻りに小さな嘴でついばんでいる
そしてよく見ると、確かに綺麗なスカイブルーの羽が怪我をしているであろう部分だけ、少し楠んでいた。
私は、窓の開いている隙間から必死に鳥に向かって手を伸ばす
「ほら、こっちにおいで、手当てしてあげるから……」
どんなに手を伸ばしても鳥には届かない
そんなの知っている。分かっている。
けれど、私は、どうしても手を伸ばさずにはいられない