君色〜キミイロ〜


「莉緒ちゃんが最後に,やってよかった!て思ってくれたら俺は嬉しいから。」


「はい…」


「よろしい♪」


橘さんは満足そうに私の頭を撫でた。


このお兄さん的な橘さんかっこいいよなぁー…


なんて見とれてたら…


グイッ!!


「…きゃっ!」


いきなり橘さんに抱きしめられた。


「た…橘さん!?」


「なんか最近,打ち合わせとかばっかでゆっくりできなかったから…」


少し体を離して見つめるなり


「抱きしめたくなっちゃった♪」


ってにっこりと笑う橘さん。


…だぁー!!!この可愛さは何なんですか!?


「嫌だった〜?」


てわざと耳元で話す。
しかもめちゃくちゃ甘い声で。


全身が痺れたみたいに体は動かない。



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