イケメン先生は危険男子でした!?
先生はカッコいいし、この景色はすごく綺麗だ。


女の人と一緒に来ていても違和感がない。


「悪いけど、ここに彼女を連れてきたのは詩が初めてだ」


「へ……うそ」


あたしは先生の言葉に目をパツクリさせる。


あたしが初めて?


そんなの信じられない。


「俺がこの場所を特別だって言ったのは、悩んでいるメンバーの話をここで聞くことが多いから。


こんな綺麗な景色の中で話をすれば、どんな悩みでもたいていちっぽけに見えて来て、すぐに解決できるからな」


先生はそう言い、街を見下ろした。


「そうだったんだ……」


「詩の不安は消えた?」


そう言い、こちらへ向く先生。


あたしは勝手に彼女を連れてきたことがあるんだと思い込んでしまった自分が恥ずかしくなって、うつむいた。


早とちりで不安になっちゃうなんて、あたし相当先生に入れ混んじゃってるんだなぁ……。
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