届かなくても、
「え…」




言葉を失った。




蛍が帰ってくる?





嘘でしょ?




だって、ここは東北だよ?





あっちは九州じゃない。




なんで。





そんな私の考えを読み取ったかのように




夢叶が告げた。





「きーさんの傍にいたい。





…だってさ。




本当、純情なんだから。





大好きな彼女、




放っておくからこうなっちゃったんじゃん。」





嫌味を言われた気がしたけど、




これが夢叶の本音なんだろう。




私は、口数が少なったし



笑わなくなったし




人とコミュニケーションをとるのを嫌がったし





いつだって自分の殻に閉じこもるようになったから。





耳が速い夢叶はもう知っているんだろう。





「ねぇ、きーさんは蛍のこと好き?」
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