イケナイ恋事情―私の罪と彼の罠―
「あ、ここ、事務室。三年の時掃除当番だったんだ。で、男子がモップ使って競争とかしててよく事務長に怒られたの」
「この階段はね、あまり使う人がいなかったから、内緒話とかする時によく来てたんだー。懐かしい」
「ここの窓から見える教室あるでしょ? あそこにね、先生見習いみたいな人がいつも座ってて、よくこの窓から大声出して呼んでからかったりしてたんだよ」
校舎の中を、色んな思い出話をしながら歩く。
その間、途中の教室でたこ焼きを買ったり、カラフルな飴玉を買ったり。あと、さっき声をかけてくれた子たちのクラスで甘栗を買ったり。
自販機でパックジュースを買って、懐かしくない?ってちょっとテンションあがったり。
色んな教室に寄りながら、順路に沿って歩いていると、そのうちに体育館に行きついた。
どうやら展示スペースとなっているらしい館内に何が飾ってあるのかと思い覗くと、美術部の描いた作品や手芸部の作った作品がゆったりとした感覚に飾ってあった。
ステージには数人の生徒がいて何やら演奏をしている。
きっと吹奏楽部の子だろうけど、人数が少ないところを見ると交代で演奏しているのかもしれない。
せっかくだし見ていくかという風間に続いて、並んでいる作品を眺めて……懐かしい絵を見つけて足を止めた。
他の作品よりも何倍も大きい画用紙に書かれた絵は一際目を引く。
立ち止まった私に気づいた風間が、隣まで戻ってきて絵を見上げた。