泣き虫彼女と恋愛中
それから、嫌がらせが始まった。
愛達にはバレないように。
教科書が盗まれたり、
体操着がなくなってたり。
その度に私は言い訳を考えた。
家に帰っては泣いていた。
「香織…?何があったんだ?」
カオリ「さきにぃ…」
「どうした?」
さきにぃは、紗綺で私の兄。
大学生で、優しくてかっこいい。
カオリ「ううん…何でもないの…」
「なんで、いつも泣いてるんだよ…?」
さきにぃは、いつもそうだった。
私が嘘をついても、すぐわかるんだよね。