昨日の友は今日の恋人!?~甘い視線で迫られて~
「高校の悪友って感じで楽しそうだったけど、私はイヤな汗かいちゃったよ」
「でもオトモダチ紹介してくれたんなら、結果オーライじゃない? 基本、個人主義っぽいのに。会社でも大学の派閥みたいのあるけど、奏多君ってまんべんなくっていうの? そつのない付き合い方してる感じ。普段は体育会系のにおいなんてしないわね」
「体育会系ねぇ。うちみたいな小さな会社だとそういうの無縁だもんね。ちょっとあこがれるかも」
「なーに言ってんのよ。私が一緒に受けようって誘ったとき、速攻で断わったくせにっ。『私は設計の仕事にこだわりたい』とか言っちゃってさ」
「あ~、そんなこと言ったかも。若かったよね」
仕事は理想に走りすぎるな、と過去の自分にアドバイスしてやりたい気もするけど。
「紫乃はなんだかんだ言っても、ちゃんと自分の足で立ってるじゃない。昔は恋愛と仕事のバランスがとれてなかったけど今は奏多君がいるし、怖いものなしだよね~。あ~、やっぱりあやかりた~い」
話をしてる間も桜のビールを飲むピッチは速くなる一方だ。
「……なんか、やばくない? 今日の桜ってば飲みすぎ」
「紫乃ちゃん。あんたね~、ヤケ酒は自分の専売特許だと思ってるんでしょ~。私だって、飲みたいときもあるんだからねぇ~」
ってヤケ酒だったのか、やっぱり。
「もしかして、桜の喧嘩って仲直りしてないの?」
「そ・う・よ~、イング~」