ミステリー
「い、いえ、すいません」
畠山と伊多波は、あわてて謝った。

しかし、2人の不運はこれだけではなかった。

委員会終わると。
神原先生に、畠山たちは呼ばれた。

教卓の前に畠山たちが歩いていくと。

「貴様ら、これはどういうことだね?
ある人が、わたしや校長、教頭の
スマートフォンに送ってくれたのだが。(そのある人は、いうまでもなく、
美奈世たちを助けてくれたそのイケメンのこと)」

神原先生が、自分のスマートフォンを、教卓に置き、動画を再生する。

少し前の放課後、畠山と伊多波が、
学校の近くの安いカフェで、
テーブルに載っているスプーンケースのなかから
スプーンを取り出して何回も舐めてから、
スプーンケースにまたそれをしまい、
制服のズボン脱いで、トランクス姿になったり
トランクス姿で店内でバック転したり、
本棚から取り出した漫画本に唾吐きかけて
ペンケースから取り出したカラーペンで落書きしてから本棚に戻したり、
コーヒーを飲み終わると空になったコーヒーカップに、
自分の唾を吐いていれた時のだ。
このいたずらが、校内の生徒にバレるかバレないかを、クラスの男子たちとの間で賭けたのた。
今の時点では、バレてなかったから、
賭けは畠山と伊多波たちが勝ち、クラスの男子から
2000円ずつもらえるはずだったのに。

「これは、悪ふざけではない、犯罪だ。
真面目に働いてる人の仕事、妨害してることなるよ?
この動画は親御さんにも、見てもらう。」


畠山と伊多波は、
「お、おれら、親には大事にされてて、
勉強も運動もできる良い子って信頼されてる
そんなチンケな今にも潰れそうなカフェが
一軒や二軒潰れても
なんてことない
この世は弱いものが滅びて強い方が栄えるんだから!」
と、開き直る。
2人は今のいままでも、親に、怒られたことはなく
勉強も運動もできて良い子なら
意地悪とか悪いことするわけない
と盲信されてる。

「それは本気でいってるのか!」
神原先生は怒鳴った。


「そのカフェはな、先生の古くからの友人が、
大事に営んでる!
お客様が少しでも安らげて、
悲しみや辛さをひとときでも忘れられるようにって
大事に営んでるんだぞ!!」
と、神原先生はますます怒る。

いうまでもなく、翌日、
畠山と伊多波の母親が校長室に呼ばれ
神原先生と岸先生、校長先生から、
その動画を見せられた。
そして、とある人が匿名で、学校に速達で送ってきた、
美奈世たちへのいじめの証拠の音声と画像(美奈世たちに対して、目の前真っ暗なった、としゃべったり、お葬式ごっこといい美奈世のつくえに菊の花を置いた時や、美奈世に対して、あ、なんだ、美奈世になら基本的人権ないから謝らなくて別に良かったか、と喋った時の)まで
見せられ、聞かされた。

畠山と伊多波は、それぞれの母親に、
瞬間湯沸かし器より真っ赤な凄まじい顔で
888回以上、拳で頬を顎を連打で連発で
殴られた。

「あなたのせいでその美奈世ちゃんたち
死を選んでたかもしんない
あなた、人殺しの烙印永遠に背負うところだったわ
責任取れるの?!」
「この子を産まなきゃよかった」
それぞれの母親はそれからわっと泣き出した。

いうまでもなく
畠山と伊多波の両親は
美奈世と菜穂子の家、カフェに、順番に
謝りに行った。
畠山と伊多波の両親は、それぞれ
美奈世と菜穂子、カフェの店員らのまえで
土下座し泣いて何百回謝った。
自分の息子が人殺しの烙印背負うとこだった、
真面目にまっすぐ生きてる人様にまで迷惑かけた
なんて息子に対して、監督不足だったと。
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