ミステリー
『悪魔さん、ありがとう。危ない目にあってた清香を助けてくれたのね』


清香の母親が悪魔に真剣な顔でお礼を何度も言う。


『今まで言い出せなくてごめんね、
母さん。
どうしても言い出せなくて、とても怯えて不安になってて、ピリピリギスギスしてて』

と、清香。


『清香が悪いんじゃないわ。
誰しも、一方的につきまとわれたりしつこく誘われたりすれば、不安にもなるし言いづらいときもあるのよ。』
と、母親。


『でも悪魔さんのおかげで、明日からは安心して教習を受けられるよ』
と、清香。


この日の夜。
清香が入浴の後、
ネグリジェで寝室兼自室にいると、悪魔が瞬間移動で入ってきた。
「清香、急に来て悪いな、
もしよければ今からカラオケでも行かないか?
ストーカー解決のお祝いに俺が奢るよ。
もし寝る前だったら悪いな」

清香はパッと顔をかがやかせ、
「ええ、ぜひいきたいわ、
えーと、着替えるから、待っててね」

清香は、悪魔が廊下に出てる間ワンピースに着替えて
瞬間移動で悪魔とともに
駅前のカラオケの前に移動。

悪魔が財布から
会員カードとクーポンを出す。

カラオケで、悪魔が
一曲目に「勇者特急ナイトガイン」の主題歌を入力すると、アニメ映像がながれた。
清香が幼い時に、4〜5歳の時に放映されていたのだ!
「いつか悪が滅びるまで」
のフレーズが、サビに使われてて
「いつか、付き纏いやストーカーもなくなれば」と清香は思った。

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