ミステリー
二階の空き教室からでてきた、武田は、
とても不機嫌な顔つきだった。


『つきまとうなんて大げさな。
単に、誘ったり話しかけたりしただけで。
俺が悪者みたいに』


武田は、いかにも気にくわないと、言う表情だ。



一方、その日の教習が終わると、清香は悪魔とともに、送迎バスで自宅へ帰った。

清香は悪魔とともに、自宅の玄関ドアを開けた。

『おかえり、清香、
あら、そちらは清香の彼?
どこでこんな王子様的な人
見つけたの??』

清香の母親が悪魔を見て
嬉しそうに微笑む。

『わたしの、恩人だよ。
つきまとい行為から、わたしを救ってくれたの。』

清香が、清々しい笑顔で言った。

『あら、なんとお礼を言っていいのか。
さ、あがってちょうだい』


清香の母親は悪魔と清香を客間に通し、
紅茶とバームクーヘンを持ってきた。

清香は母親にも話し始めた。
教習所で、
ニヤニヤした変なおじさんからニヤニヤして見つめられ、一方的につきまとわれたり一方的にとてもしつこく誘われたりするようになって、とてもピリピリしててとてもかの休まる時がなくてとても怯えてて不安を感じて教習所に行ってたことと、
今日悪魔が相談に乗ってくれて一緒に所長さんに相談してくれたことも。
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