ダイヤモンドの未来
香江の骨に刺さっていたピンは、幸い周囲の組織を傷つけていることもなそうで、抜くのも、年月を経ていたが、通常のものと変わらず可能だった。

それに安心しながら、縫合をして、オペを終える。



「泉川さん…」


本当は、香江と呼びたい気持ちを抑え、周囲にも人がおり、名字で呼びかけた。

ゆっくり目を開け、呼びかけに反応した香江に、心の底から安堵した。


そして、オペのために封印していた自分の気持ちを、伝えることを決意する。


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