ダイヤモンドの未来
静かな中に着信音が響く。

「ルルル ルルル」

という初期設定されていそうな着信音にバイブの振動が重なる。

先生がさっと電話に出た。

雰囲気が変わった先生に病院からかなと思う。

「はい。」



「分かった。」



「すぐ、向かう。家だから、10分くらい。」



ふと雰囲気が和らぐ。

「ああ、いるよ。伝えとく。じゃあ。」

と電話を切り、私に向き直る。

「ごめん、病院から呼ばれた。
今日、当直大下だから。」

先生は、研修医の大下先生の指導医。

何かあれば、呼ばれることも多いらしい。

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