† 碧い空 †
ふん…俺は興味ないな。
完璧な人間に興味はない…何でも出来る人間には…ね
『俺は…マジで好きや!俺な、前の彼女に振られた時、お先真っ暗やったけん。だから信号が赤だとも知らずに横断を渡ってしもうたん。したら、碧斐ちゃんが俺の手首を思いっきり引っ張って助けてくれたんよ。「アンタ死にたいの!?」ってな。』
『俺はなー、桜の木の下で寝てた碧斐ちゃんに惚れたんだ☆』
などと燕と葉月が目をキラキラにしながら語り出した。
…暫くして、担任が来て、話をして、今日は終わった。
家に着き、部屋に入った。
ブーッブーッ…
携帯のバイブレータ音が静かな部屋に響いた。
ピッ…
「あ?」
『うっわっ!なんか怖っ!もしもしくらい言おうよ!不良みたいだよ!?』
甲高い声が耳に響いた。親友の林早 若夜。
「…るせぇな。声のトーンもっと下げろよ。で、本題はなんだよ」
『そぉそぉ!空は碧斐ちゃんどー思う?』
「どうもこうも見たことないし。」
『マジで!?今朝壇上上がってたじゃん!』
「見えなかったんだよ。」『ふーん…。俺、碧斐ちゃんと同じクラスだったんだよぉ♪』
「へー…」
『もっと興味持てよ…;;』
それから少し話をし、電話を切った。
…─
夜。
風呂に入り、飯を食って寝た。
…─
「…な…んで泣いてんだよ?」
あの夢の中の女の子がまた泣いていた。
問いかけても問いかけても口を開かず俯いていた。
「お前は……誰だよ」
その女の子は、天を仰いでフッと笑い、
『こた…え…はじぶ…んで見つけな。』
途切れ途切れに聞こえた。顔は未だ分からない。
ぼやけている。
「…は?」
『ねぇ…』
女の子は、天を仰ぎ見、フッと笑った。
…─空が碧いね─…
…─
そこで目を覚ました。
「はぁ…」
…あり得ない。
気付かっなかった。
…いいや、気付きたくなかったんだ。
夢の中の女の子に、恋をしていた事に…─。
あれは、誰なのか…─
…─どうして泣いてるのか
…空が碧いね…か。
昨日と同様、支度をし、家を出た。
…空が碧いね…、今日は正にそうだ。
雲ひとつない、まっさらな空。
学校に着き、なんとなく屋上へ向かった。
完璧な人間に興味はない…何でも出来る人間には…ね
『俺は…マジで好きや!俺な、前の彼女に振られた時、お先真っ暗やったけん。だから信号が赤だとも知らずに横断を渡ってしもうたん。したら、碧斐ちゃんが俺の手首を思いっきり引っ張って助けてくれたんよ。「アンタ死にたいの!?」ってな。』
『俺はなー、桜の木の下で寝てた碧斐ちゃんに惚れたんだ☆』
などと燕と葉月が目をキラキラにしながら語り出した。
…暫くして、担任が来て、話をして、今日は終わった。
家に着き、部屋に入った。
ブーッブーッ…
携帯のバイブレータ音が静かな部屋に響いた。
ピッ…
「あ?」
『うっわっ!なんか怖っ!もしもしくらい言おうよ!不良みたいだよ!?』
甲高い声が耳に響いた。親友の林早 若夜。
「…るせぇな。声のトーンもっと下げろよ。で、本題はなんだよ」
『そぉそぉ!空は碧斐ちゃんどー思う?』
「どうもこうも見たことないし。」
『マジで!?今朝壇上上がってたじゃん!』
「見えなかったんだよ。」『ふーん…。俺、碧斐ちゃんと同じクラスだったんだよぉ♪』
「へー…」
『もっと興味持てよ…;;』
それから少し話をし、電話を切った。
…─
夜。
風呂に入り、飯を食って寝た。
…─
「…な…んで泣いてんだよ?」
あの夢の中の女の子がまた泣いていた。
問いかけても問いかけても口を開かず俯いていた。
「お前は……誰だよ」
その女の子は、天を仰いでフッと笑い、
『こた…え…はじぶ…んで見つけな。』
途切れ途切れに聞こえた。顔は未だ分からない。
ぼやけている。
「…は?」
『ねぇ…』
女の子は、天を仰ぎ見、フッと笑った。
…─空が碧いね─…
…─
そこで目を覚ました。
「はぁ…」
…あり得ない。
気付かっなかった。
…いいや、気付きたくなかったんだ。
夢の中の女の子に、恋をしていた事に…─。
あれは、誰なのか…─
…─どうして泣いてるのか
…空が碧いね…か。
昨日と同様、支度をし、家を出た。
…空が碧いね…、今日は正にそうだ。
雲ひとつない、まっさらな空。
学校に着き、なんとなく屋上へ向かった。