† 碧い空 †
寝転んでみる。
誰もいないせいか、静かで…風がサラサラとしていて心地好い。

暫く目を閉じていると…─誰かが入ってきた。

栗色のロングヘアー。
…女子か。

『………ッ』

ポトッ…ポトッ…

静かに…涙が落ちた。

女子が…泣いていた。
柵に手を掛けて、空を見上げる。

「な…に泣いてんの?」
気付いたら俺は、声をかけていた。

女子は、バッと俺を見て、目を見開き、走って屋上を出ていった。

…凄い、可愛かった…。
まるで…天使の様な…
綺麗な澄んだ涙。

この時、何故か夢の中の女の子と被っていた。
夢の中の女の子も栗色のロングヘアー。

キーンコーンカーンコーン

うわっ!やべ…っ!


ボーッと考えている内に予鈴がなった。
慌てて教室に向かった。

…─
『おはよう、空。』
『なんや?どこ行ってたん?』
「おはよう。…まぁ、ちょっとな…」
葉月と燕に挨拶をし、それぞれ席についた。

HRが終わり、授業が始まった。

燕は、携帯をいじり、
葉月は、なんか隣の女子のノートに落書き。(あ、女子の顔が赤い…)
俺は…人間観察…と言ったところか…?

キーンコーンカーンコーン
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