天才に恋をした
4-2
昼休み。
「真咲」
という声で振り返ると、陸玖が来ていた。
「なに?」
俺が立ち上がると、近くにいた乃愛もついてきた。
「なになにな~に?」
陸玖が渋い顔をして言った。
「サッカー部のことだから、ちょっと」
「え。苗ちゃんのことじゃないの?相談に乗るよ?」
「違う、違う」
陸玖は俺を連れて、近くの空き教室に入った。
「なんだよ?」
「これ、見ろよ」
「テスト?うわ。苗のじゃん」
「おかしいよ」
何がおかしいのか分からない。
数学のテストだけど、数週間前のより格段に良くなってる。
「けっこう出来るようになってきてるじゃん」
「ちゃんと見て。応用問題が書けてるのに、穴埋めができないの?おかしいよ」
ホントだ…。
応用は難易度に関わりなく、すべて正解している。
なのに、穴埋めは間違いだらけだ。
「でも穴埋めも全部できてないわけじゃねーし…」
「その正解してるところさ、宮崎さんが転校してきてすぐにテストで出たんだよ」
意味が分からない。
俺はそうとう間抜けな顔をして、陸玖を見た。
「……乃愛がウソ教えてるってこと?」
「違う」
コイツ、珍しく興奮してる。
初めて見たなぁ。いつも冷静なヤツだから…
「宮崎さんは、問題を解いてるんじゃない。『暗記』してるんだよ!」
「真咲」
という声で振り返ると、陸玖が来ていた。
「なに?」
俺が立ち上がると、近くにいた乃愛もついてきた。
「なになにな~に?」
陸玖が渋い顔をして言った。
「サッカー部のことだから、ちょっと」
「え。苗ちゃんのことじゃないの?相談に乗るよ?」
「違う、違う」
陸玖は俺を連れて、近くの空き教室に入った。
「なんだよ?」
「これ、見ろよ」
「テスト?うわ。苗のじゃん」
「おかしいよ」
何がおかしいのか分からない。
数学のテストだけど、数週間前のより格段に良くなってる。
「けっこう出来るようになってきてるじゃん」
「ちゃんと見て。応用問題が書けてるのに、穴埋めができないの?おかしいよ」
ホントだ…。
応用は難易度に関わりなく、すべて正解している。
なのに、穴埋めは間違いだらけだ。
「でも穴埋めも全部できてないわけじゃねーし…」
「その正解してるところさ、宮崎さんが転校してきてすぐにテストで出たんだよ」
意味が分からない。
俺はそうとう間抜けな顔をして、陸玖を見た。
「……乃愛がウソ教えてるってこと?」
「違う」
コイツ、珍しく興奮してる。
初めて見たなぁ。いつも冷静なヤツだから…
「宮崎さんは、問題を解いてるんじゃない。『暗記』してるんだよ!」