天才に恋をした

29-3

腹の音で目が覚めた。

ダルい…。

飯…。

飯くれ…。


顔に手を触れた。

固く膨らんでいる。

夢じゃない。


長い夢を見てた気がする。

苗なんてヤツは、夢で…

それに夢中になった俺も夢で…


俺なんかいなくても苗はやっていけるし、

俺はサッカーを続けて、附属大学に行って…



つまんねぇ人生…


苗なしで、よく生きてこれたな。
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