天才に恋をした
諮問試験は、ディベート試験とセットで採点される。

だから、まだ結果は出ない。


そして、その結果が出た時こそ、自分がどこの大学へ行くか決まるときだった。



ディベートは、2対2の対決方式で競い合う。




与えられたテーマに対して、自分が個人的に反対だろうが賛成だろうが、


賛成のグループに入ったら、賛成であることを論じ、

反対のグループに入ったら、それを論破する。


これを交互に戦わせて、勝敗を決める。


正しいとか正しくないじゃなくて、

討論の技術能力を問う試験だ。



勝ったからって、間違いなくスカウトされるという訳じゃないけど、有利にはなる。




グループによって違うから、朝、会場に確認しに行った。



春一が手を振ってる。

もう元気そうだ。


「真咲はシュエと一緒だよ」

「おお!超ラッキー」


シュエがいるなんて、もう勝ったも同然じゃん。




俺のグループは………H6。


対戦グループは…



W4



「マジか…」

「ツマと敵になっちゃったね」
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