天才に恋をした
翌昼、陸玖は笑いで崩れ落ちた。



「ヤバい!ヤバいヤバいヤバいっっ!腹イタいっっ!」

「うちの母ちゃん天然で空気読めないからさ」



陸玖は涙を拭きながら言った。

「それは天然じゃないって」

「えー?」

「あ~腹が…あ~疲れた…」



陸玖はあえぎながら、チョコレートを口に入れた。(母ちゃんの土産だ)



「乃愛が処女じゃないって知ってた?」

「そういえば、中等部の時に高等部の先輩と付き合ってた」

「じゃあ、とっくじゃん!」



陸玖は、まだ呼吸を整えている。

俺はヤケ気味にチョコを噛み砕いた。

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