天才に恋をした

11-2

チャイムが鳴った。

「そこまで」


先生の声を合図に教室中が、ため息で充満した。



「終わった~!」

「…オワった」



相変わらず、古文と漢文は苦手だ。

それ以外は、イケてるんじゃないかと思う。



今すぐC組に行きたい。

苗の様子が知りたい。

陸玖に首尾はどうだったか、聞きたい。




だけど、何だか気に入らない。

意識してると思われたくねーし。

つーか意識してねぇし。



帰りの学活が始まった。

ほとんど耳に入らなかった。
< 52 / 276 >

この作品をシェア

pagetop